クリエイターインタビュー

今井 誠 / イマイ マコト ゲームクリエイター / 29歳
ゲームムービー制作から始めて、現在は誰もが知っている超有名ゲームタイトルの背景・キャラクター・モデリングを担う。CGをはじめて3年目に達したとき、"自由"でモノづくりを実感できる環境を求めてたところ、GTDと出会う。音楽とタバコを相棒にクリエイティブの世界に没頭するテクニシャン。

1.オモシロイコト

絵を描くことが好きだったんです。やり直しが出来る分、コンピューターを使って絵を描くのが自分に合ってますね。色もどんどん塗れるし。

きっかけはそんな単純なところから。

――― 今の仕事環境はどうですか?

皆余裕があるからか、いい人ばかりですね。クオリティーの高い人が集まっている気がします。
違うプロジェクトで2チームをまたいできたけど、腰が低くていい人ばかりですよ。
だから、人間関係でストレスがたまらない。

――― 現場ではMaya使っていますよね。Mayaって実際どう?

モデリングは融通が利かないことが多いですね。
実はMAXの方が使い勝手がいいんだけど、学校でもMayaからはじめたんで最初に戻った感じ。
これからやるんだったらMayaですね。(断言)

――― 現場で嫌いな作業ってある?

題して"ポリゴン削り"。
ゲームだと容量を気にしないといけないから、ポリゴン数とテクスチャの容量を減らすのが大変なんですよ。
まず好きな人はいないでしょう。でも指定の数に収まったときには変な達成感があります。
やっと、終わったー!みたいな。

2.ツマラナイコト

単調作業。

たまにはいいんだけれど、納期が迫った時、8時間ぶっとおしで作業を行うこともある。
すべての制作終えた後に、まとめて修正することが多い。
とにかく納期までにモノが出来ないといけないから。どこを削ったらいいか、時間を睨みながら作業をするんです。
...何も考えたくないときには逆にいいんですが (笑

――― ハードな制作作業。どうやってモチベーションをあげてますか?

タバコ。一時間半から2時間に一本の割合で吸ってます。
現場は吸っている人も多いが、辞めた人も多い。
... 中毒ですね。なくなったらどうなるかわかんない。
というか、吸えるのに吸えないのが我慢できないんですよ。
そうでなければ、しゃべったりして紛らわすしかないんだろうけど。

――― 制作チーム仲間はやっぱりゲーム好きが多いの?

ゲームに限らず、マンガ好きな人が多いみたい。

特にプログラマーの方はゲーム好きが多い。というか、あの仕事は好きでないとやってられない。
昼休みにゲームやってたり。
プレステ2は常備。あ、テスト用としてですよ。一人一人の席に。
デバックの時に常にゲームしてる状態なので、最後はみんなで1ヶ月間デバック大会です。
「ポールに当てるまでやる」「同じステージでずっと壁にぶつかってなきゃいけない」とか。
おかげでやたらゲームがうまくなりました。
その数といったら、散々やってやりたくなくなるぐらい。なので、買おうと思ったけどもういいや、ってことも度々。

――― どのくらいうまくなるものなんですか?裏技とかあったら教えてください(笑

ものにもよるんですが、アクションゲームであれば2日やればクリア。めちゃくちゃ頑張れば1日でにクリアできちゃいますよ。
実はバグチェックから漏れた偶然の産物が、裏技のおまけモードとか仕様になっちゃったりするんですよ。

3.メザシテイルコト

制作は若い人が多いんで、体力勝負のところと、若者がターゲットユーザーの為、年齢は考えていかなければいけないところではあると実感しています。
大体、35ぐらいまでなのかな。

管理職?もあまり考えていない。
やっぱりずっと手を動かしてモノづくりをしていきたいと思いますね。

――― 今井さんの場合、時の流れとともに仕事内容って変わりました?

最初の1年目はアイドル系コンテンツのモデリング・モーションなどを担当していました。
あんまり下積みっていう雰囲気じゃなかったのを覚えています。
専門学校でCGを勉強した後、現場でまずMAXを勉強させられた。
フリーランスの人がたくさんいる中、指導してもらったり。

2年目からゲームのムービーを担当。主にモデリング+アニメーション+コンポジ(AfterEffectを使って)まで、全部の工程を一通りやることが多かったです。
すべてのシーンができて、最終段階でディレクターの人がAfterEffectなどで調整を、することが多かったです。
やっぱり、経験をたくさん積んでる人が見ると、"粗"に気付くんでしょうね。仕上がりが違うんですよ。
Photoshop、AfterEffectで修正すると魔法がかかったみたいにきれいになる。
ディレクターの方はMayaとかのCGツールを使えない方もいたんですが、やっぱりCGはソフトの機能を知ってるよりも、デッサン力と、センスが大事なんだなと実感させられました。

3年目でゲーム画面を担当。
リアルタイムで動く画面は軽く作りこんでいるので、中には物足りなくてムービーに戻っている人もいるらしいですが。
ムービーは基本的に要領は気にしなくてもいいのですが、その分かなりシーンデータが重くなります。なので、普段はローポリゴン表示にして、レンダリングの時にだけハイポリを表示させていました。
やっぱりぱっと見、すごいと思われるのでムービーの方が人気があるけど、自分にはポリゴン削りも向いているかな、とも思います。(笑

――― この業界でやってて良かったこと。または失敗したことは?

建築、アパレル、CGといろんな専門学校を経て、自分のクリエイティブの場を模索する学生生活が長かったんですよ。
実際学生よりも仕事している方が楽しくて楽しくて。
「作っている」感じが好きなんです。今のほうが断然、充実してますね。
学校行っていたときは、

「一番になるぞ!CGで。」
なんて鼻息荒くして意気込んでたんだけど。
(今思うとほんと恥かしい!)

でも、それぐらいのガッツがないと。

今はとにかく現場に飛び込んで良かったと思っています。いろいろあったけど、CGは自分の天職と思います。 失敗はなかったと思いますよ。

仕事でもでっかい失敗はないですが、シーンの中の文字の単語間違えたくらいはあります。
データ消しちゃったとかはさすがにないなー。
たまにふざけてゴミ箱入れるフリとかしますけど(笑
でもほんとうにやっちゃったらマジ洒落にならないですから(汗

――― ゲームクリエイターを志す方へアドバイスをお願いします。

つらいことも多いけど、一つのプロジェクトが出来上がったとき達成感が大きいので、出来上がったときの喜びを考えてとにかくがんばりましょう。

基本的に自由。作ったものが没になることは比較的少ないですから。
自分でもいろいろ考えたりするけれど、もちろんいつかは自分の作品を世の中に出したいと思ってます。
キャラクター考えたり。
ゲームではなくて、ショートストーリーとかで。
学校の実制作の延長みたいなものでもいいんです。
自分の世界を前面に出したいけど、仕事上ではなかなか難しいですからね...。

作ってると懲りたくなってくるでしょ。
やっぱり言われたからやっているよりも、自分でもこうしたほうがいいって考えてやったほうがいいですよ。
だって、好きでやっているので。

あきらめずにがんばれ。

こだわりたいけど期限もあるし...っていうこの兼ね合いは大人の裁量で。

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